三井物産がBPと和解、原油流出事故で「手切れ金」

三井物産がBPと和解、原油流出事故で「手切れ金」

三井物産は5月20日、米メキシコ湾での大規模な原油流出事故をめぐり、子会社の三井石油開発(MOECO)が10億6500万ドル(約870億円)の賠償金を負担すると発表した。

原油流出は昨年4月、米ルイジアナ州沖の深海鉱区での爆発事故で発生。英石油メジャーBPが事業主体だが、MOECOも10%出資するプロジェクトメンバーだった。

このため、BPは三井側にも賠償責任があるとして、BPが支払った原油除去費用などの一部を毎月請求しており、5月時点でその総額は21億4400万ドル(1800億円弱)に上った。一方、三井側は、「責任と義務がどこにあるかは、事故の原因究明を待つ必要がある」(三井物産)として支払いを留保。交渉は平行線をたどった。

だが、その三井側がBPとの和解に踏み切ったのは、未曾有の事故によって周辺住民や企業などから数多くの賠償訴訟が起こる中、問題の長期化を避けるためだ。潜在的な損失がどこまで膨らむか見えない状態で、三井側にとって、この問題は「のどに刺さった大きな骨」となっていた。

今回の和解で支払う負担金は、プロジェクトメンバーとしてかかわった事故への“手切れ金”。BPはそれを受け取る代わりに、三井側への費用請求権を放棄。原油流出で被害を受けた漁業関係者や住民、企業への損害賠償などに関しても、これ以上の負担を三井側に求めずBPが全額を補償する。

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