三井物産がBPと和解、原油流出事故で「手切れ金」

拡大
縮小


 これを受け、三井物産は2011年3月期で費用負担を損失計上し、連結純利益を下方修正した。だが、今の三井物産の収益力を考えれば、これぐらいの損失はさほど重い負担ではない。修正後でも連結純利益は3060億円に上り、3月期決算の全上場企業(金融機関を除く)の中で8番目に名を連ねた。

加えて、12年3月期の連結純利益は4300億円と過去最高を更新する見込みだ。鉄鉱石を中心とする金属資源と並んで好業績を支えるのが、数多くの出資プロジェクトを有する原油・天然ガスなどのエネルギー部門。今回の探鉱プロジェクトでは痛い思いをしたが、「原油・天然ガス事業が当社の重点分野であることに何ら変わりはなく、今後も開発案件への投資を積極的に行っていく」(三井物産)と、あくまでも強気だ。

◆三井物産の業績予想、会社概要はこちら

[+画面クリックで詳細チャートを表示 <会員登録(無料)が必要です>]

(渡辺清治 =週刊東洋経済2011年6月4日号)

※記事は週刊東洋経済執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります。
関連記事
トピックボードAD
ビジネスの人気記事
トレンドライブラリーAD
連載一覧
連載一覧はこちら
人気の動画
日本の「パワー半導体」に一石投じる新会社の誕生
日本の「パワー半導体」に一石投じる新会社の誕生
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT