イスラエル、なぜ「3つの宗教の聖地」となったのか 戦禍が絶えない理由を地理から紐解いてみる

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戦禍が絶えないイスラエルだが、美しい自然や都市も多い(写真:ねこした/PIXTA)
「『地理』を知れば、国や地域の自然・環境だけではなく、歴史・民族・文化・経済・政治までを理解できます。地理を知るだけで、今、世界で起きていることの本質が見えてきます」――そう語るのは、筑波大学教授で地理教育を専門とする井田仁康氏。
本稿は、そんな井田氏が編著者として上梓した『世界の今がわかる「地理」の本』より、イスラエルの地理・背景について一部引用・再編集してご紹介します。

イスラエルの首都はどこか

イスラエルは首都をエルサレムと主張しているが、日本を含め国際社会の大多数には認められておらず、多くの国の大使館はテルアビブにおかれている。

歴史を紐解くと、エルサレムは紀元前11世紀にヘブライ王国の首都であった。王国が分裂した後、300年以上もの間ユダ王国の首都となった。

一方で紀元前6世紀にユダヤ教が成立し、紀元2前世紀頃にはエルサレムはユダヤ教徒の巡礼地となった。しかし、紀元2世紀にはローマ帝国に抵抗したユダヤ人たちは、この地を追われ世界へと分散し、離散の民となる。

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