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半年で177社退場!東証プライム「荒療治」の余波 スタンダード市場へ転出や上場廃止はまだ続く

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東京証券取引所による市場制度改革の波紋を探るとともに、独自調査で「上場廃止予備軍」をあぶり出す。

日本を代表する市場に値する企業はどこか、選別は終わっていない(撮影:梅谷秀司)

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2022年4月、東京証券取引所にプライム・スタンダード・グロース市場が誕生した。企業価値を向上させ、日本株の再評価につながると期待されたが、ふたを開ければ旧東証一部に上場する企業の8割以上がプライム市場に横滑りするなど「骨抜きの改革」ともやゆされた。
2023年に入り、東証は再び市場制度改革に動き出している。各市場に設けられた時価総額や流動性などの上場維持基準に適合しない場合、最短で2026年にも強制的に上場廃止にすると宣言したのだ。
慌てた企業は時価総額向上に向けて重い腰を上げたが、残された時間は少ない。東証による市場制度改革の波紋を探るとともに、独自調査で明らかになった「上場廃止予備軍」をあぶり出す。

【連載一覧】
第1回:10月16日(月)配信 半年で177社退場!東証プライム「荒療治」の余波
第2回:10月17日(火)配信 独自集計、東証プライム「不適合」企業ランキング
第3回:10月18日(水)配信 スタンダード市場に「上場廃止ラッシュ」の足音
第4回:10月19日(木)配信 東証スタンダード「上場廃止予備軍」140社の実名

 

東京証券取引所のプライム市場から、「退場」する企業が相次いでいる。

東証は10月2日、2023年4月から9月までの半年間で、プライム市場上場企業のうち177社がスタンダード市場への移行を申請したと発表した。2022年4月のプライム市場発足時には同市場に1839社が上場していたが、今回、単純計算でその約1割が姿を消すことになる。

今後もプライム市場の上場企業に課される義務がますます重くなる見通しで、上場企業は一層ふるいにかけられそうだ。

 

身の丈に合った市場へ

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