国家破局カウントダウン 日本を救う三つの処方箋 上野泰也著
“余命”はあと5年前後--著者の日本経済に対する診断だ。マーケットはつねに「先読み」しながら動く性質があるため、それより早く「悪い金利上昇」の時代がやってくるおそれもあるという。
これは資金循環統計(日本銀行)を基にした予測だ。資産と債務残高の「すき間」を埋める国内家計マネーによる国債・地方債消化余力から計算されている。
この試算には、家計金融資産の国外逃避(キャピタルフライト)の大規模な発生や、今までのような資産運用におけるホームバイアスの強さが前提とされている。もしそうでなければ、より早くリスクプレミアムが付加されることになる。
少子化対策、観光立国に加え、移民による滞在人口の増加での経済成長促進が主な処方箋。「この国の運命がこの先どうなるかは、一部の政治家の責任ではなく、参政権を持っている国民の自己責任」として、国民一人ひとりの奮起を促す。
朝日新聞出版 1680円
記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
印刷ページの表示はログインが必要です。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら