今後は寒くなる?気になる秋冬の気温を徹底解説 「インド洋の海面水温」が日本の気候に影響も

拡大
縮小
1か月予報(平均気温)(出典:weathermap)

気象庁の1か月予報では、平均気温は全国的に平年より高い予想となっています。平年値が次第に下がるので、9月と比べれば気温自体は低くなるものの、10月としては高いでしょう。

「正のインド洋ダイポールモード現象」が一因

エルニーニョ現象に加えて、「正のインド洋ダイポールモード現象」が発生していることが一因です。

予想される海洋と大気の特徴(出典:気象庁)

正のインド洋ダイポールモード現象では、インド洋の西部で海面水温が高く、東部で海面水温が低くなる状態をいいます。そうすると、インド洋の西部で積乱雲の発生が多く、東部は少なくなる(=晴れる)のです。

この影響で日本付近で偏西風が北に偏り、南の暖気が流れ込みやすく、北の寒気が流れ込みにくくなります。同じような状況が晩秋まで続くため、11月も気温は平年より高くなるでしょう。

秋といえば紅葉狩りが楽しみな季節でもありますが、紅葉は気温が低くなることで色づきが進みます。9月の気温が高かったことにより、すでに例年と比べると色づきが遅れているところがあるようです。

今年の紅葉は、北日本は例年より遅く、東日本と西日本は例年並みか遅くなることが予想されます。

関連記事
トピックボードAD
ライフの人気記事
トレンドライブラリーAD
連載一覧
連載一覧はこちら
人気の動画
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT