今後は寒くなる?気になる秋冬の気温を徹底解説 「インド洋の海面水温」が日本の気候に影響も

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そして、この冬も寒気が流れ込みにくいため、日本海側では雪が少なくなるでしょう。

(写真:寒候期予報(降雪量)(出典:weathermap)

降雪量は、北日本日本海側は平年並みか少ない、北陸、近畿日本海側、山陰は平年より少ない見込みです。スキー場のオープンが遅くなったり、雪を使った各地のイベントに影響が出たりするかもしれません。

寒候期予報(降水量)(出典:weathermap)

一部の地域では降水量が多くなる予想

一方、東日本の太平洋側や西日本では、降水量が平年並みか多くなる予想です。冬の太平洋側といえば晴れて乾燥しますが、この冬は冬型の気圧配置が弱く、低気圧の影響を受ける時期があるためです。

もちろん、一時的には冬型の気圧配置になって寒気が流れ込むので、気温が下がって寒くなり、日本海側は雪・太平洋側は晴れて乾燥する日があるでしょう。特に来年1月から2月にかけては、強い寒気が南下して一気に大雪になるおそれがあります。冬支度は必要です。

ただ、全体的には、気温も天気も「冬らしくない冬」になりそうです。

久保井 朝美 キャスター、気象予報士、防災士

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くぼい あさみ / Asami Kuboi

愛知県岡崎市出身。9月20日(空の日)生まれ。NHK総合「サタデーウオッチ9」気象キャスター。父の影響でよく登山をしていて、天気に興味を持つ。農業の経験や番組で気象情報を担当したことから、気象と生活・経済との密接な関係を実感し、気象予報士の資格を取得。子どもからお年寄りまで分かりやすく、命を守る情報を伝えるため、テレビに出演、全国で講演を行なっている。趣味は、お城めぐり、アニメ。2021年「美人すぎるお天気キャスターランキング」1位に選出。

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