しかし、子どもが小さければ多少の声かけで勉強することはありますが、思春期の頃ともなると、声かけはむしろ逆効果になると考えていいと思います。さらに福田さんのお子さんの現在の状態からすると、表面的な対応では勉強に向かうことは難しいでしょう。
親が関与したほうがよいケースも
「基本的に中学生になったら、親は勉強には関与しないほうがよい」と筆者は常々お伝えしていますが、福田さんのケースでは、一時的に親が関与する必要があります。なぜなら、このまま進むと親のイライラは日に日に増し、親子関係がさらに悪化する可能性もあるからです。
そのためには以下の5つのステップで対応されてみてください。
極めて重要な話をする場を設けるということです。家族全員集合で行います。なお、当然ながら、子どもに説教する場ではありません。今、親が気になっている点について、子どもはどのように考えているか意見を言ってもらい、考え方の調整を行います。
何のために家族会議を開いているか、目的について親から話をします。福田さんの場合は、「今後の勉強をどのようにしていくのか?」を話すことが目的となります。
目的の確認ができたら、現在の勉強に対して、どうしていくのか、どうしたいのかについて子どもの考えを話してもらいます。しかし、実際は、中学生ともなると「別に」とか「どうでもいい」というような漠然とした言葉で返してくることが多いです。しかし、それで問題ありません。子どもから意見を先に言う場を設定することが大切であって、内容は重要ではありません。注意点としては、子どもの上記のような発言に対して親が感情的な反応をしないことです。
親または子どものいずれかが感情的になった場合は、一時中断して、家族会議の日を改めます。話し合いにならないためです。それだけ真剣で冷静な話し合いの場であることを認識しておきます。
さて、ここが最も大切な部分になります。子どもからの話が終わったら、次に親から子どもに話をしていきます。
通常の話し合いでは、親は「勉強は大切だからしっかりやってほしい」という希望を子どもに語ることがあります。しかし、子ども側からすればなぜ、親のためにやらなければいけないのか、と疑問に思っています。
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