ドイツ人がスポーツで心底「幸せ」を感じられる訳 ドイツと日本、スポーツの考え方はこうも違う

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実際に試合に出場する人たちも多いが、日本の部活とは大きく異なる点がある。例えばサッカーを見ると、通常、実力にあったところに入るので、「万年補欠」「万年球拾い」といったことはなく、仲間と共に試合に出て「自分の実力を試す」楽しさがある。人間関係を見ても「スポーツを共にする仲間」という平等の考え方がそもそも強い。「自由意思」「平等」といった感覚が染み付いている。

つまりスポーツクラブでの活動はあくまでも、学校とは別で、自分の余暇(自由時間)を自由意思で充実させるためという位置付けにある。だからもし人間関係などで、解決が難しい問題があった時でもいつでも「やめる自由」もある。他のクラブや競技に変えてももちろんいい。

日本の典型的な部活は、上下関係が強調され、時には勉学さえも後回しにして、全人生をかけて「勝つこと」に価値を置く「体育会系」が優勢だ。対してドイツのスポーツ文化は「非体育会系」で、楽しむことが大前提となっている。

割安な会費を支えている存在

スポーツクラブの会費は割安だ。2020年の調査によると毎月の会費の平均は子どもが3ユーロ、青少年が4ユーロ、大人が8ユーロだという。ドイツの生活感覚でいえば、300円、400円、800円。もちろんクラブや競技によって違いはあるが、総じて安い。

その理由は明らかで、運営はボランティアで行われているのがほとんどだからだ。また、トレーナーに報酬が支払われることも多いが、食べていけるだけの額ではなく、「有償ボランティア」というレベル。またトレーナーもクラブのメンバーということが多い。そうでなければ安い会費では成り立たない。

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