ドイツ人がスポーツで心底「幸せ」を感じられる訳 ドイツと日本、スポーツの考え方はこうも違う

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その代表格が非営利法人の形で運営されているスポーツクラブだ。日本では馴染みが薄いが、スポーツの同好会やサークルが近い存在だろう。冒頭のヘリングクレーさんもスポーツクラブのメンバーとして合気道を行っており、楽しむ様子はまさに同好会に見られるものだ。「スポーツクラブはただ運動をするだけじゃない」と同氏は強調する。また1つのクラブでサッカーや水泳、テニスなど複数の競技を扱っているところも多い。

スポーツは心身の健康のみならず、社会の「繋がりのホットスポット」になる(写真:筆者撮影)

地域の一部となっているスポーツクラブ

日本でも大学や会社などにスポーツの同好会・サークルはあるが、ドイツのスポーツクラブは市民一般の組織で、その数も多い。ドイツ全国で約9万あり、自治体ベースで見ると、もう少しリアリティが出てくる。

例えばハンブルク(人口185万人)には800以上。もっと小さな町、例えば人口10万人クラスで100程度、2万人クラスでも40程度あるケースが見られる。筆者の知る範囲で言えば人口2000人といった「村」でもクラブがある。

「数」から言ってスポーツクラブは、ドイツの「ハッピー効果」のための生活の一部といっても過言ではない。実際、老若男女がメンバーになっている。

筆者の自宅近所にスポーツクラブの施設があるが、平日の午後は小学生ぐらいから10代の若者たちの姿が目立つ。これには理由があって、ドイツの学校には日本のような部活がなく、さらに日本の学校よりも早く終わる。そのため任意でスポーツをする場合、クラブに入るケースが多いからだ。学校や学年が異なることも多いので、人間関係のバリエーションも増える。

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