ミネラルウォーターの国内増産はもう限界、再び迫る“水不足”危機


しかも、ミネラルウォーターは、他の清涼飲料水より利益率が低い。スーパーで特売品として売られるなど低価格化が進む一方、においが移りやすく、品質管理コストがかさむためだ。「いつまで続くかわからない水特需で生産ラインを増やす投資リスクは負えない」(メーカー関係者)。水の製造を他の商品の製造ラインで行うのも不可能だという。「国からの節電要請と増産要請が同時にきており、両方に応えるのは大変」という愚痴も漏れる。

となれば、残る選択肢は輸入の拡大だ。すでに動きはある。キリンビバレッジは、仏食品大手ダノンへの「ボルヴィック」の発注量を夏場だけ計画の3倍に増やす。コカ・コーラは米国から200万ケースの調達を予定。中小の商社なども、さまざまな国から輸入し始めている。

ただ、一口にミネラルウォーターといっても、国産と海外産では中身が違うケースがある。日本では、容器入り飲料水は4種類に分類されており(下表)、ミネラル分が多く、沈殿、濾過、加熱殺菌が施された「ナチュラルミネラルウォーター」が国産の9割を占めている。

これが海外へ行くと、基準が変わる。たとえば、日本が水を最も輸入しているフランスなどのヨーロッパ圏内では、「ナチュラルミネラルウォーター」はいかなる殺菌処理もしてはいけない、という決まりになっている。

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