英国人、「おもてなし至上主義」日本に違和感 わざわざ海外に「もてなされ」に行きますか?
東洋経済オンラインをご覧のみなさま、こんにちは。デービッド・アトキンソンと申します。私は最近、さまざまなメディアからの取材を受けると、以下のように主張しています。
「日本の『おもてなし』は、外国人観光客にとっては、日本を訪れようと決める要因にはならない」「だから、日本の観光戦略の中心に『おもてなし』を据えるのは、やめたほうがいい」「『おもてなし』は日本人同士にとってはすばらしいことかもしれないが、外国人に対しては、ある程度、調整する必要がある」
こういったお話をすると、日本が誇る「おもてなし」を否定されたと感じ、反発を受けることが少なくありません。そこで今回は、私の「おもてなし」に関する考えを、書かせていただこうと思います。
「おもてなし」で観光立国?
今や、日本の観光政策を語る際に必ず出てくるのが、「おもてなし」という言葉です。観光庁は、「2020年オリンピック・パラリンピックに向けた地方の『おもてなし』向上事業」として、地方の先行的な取り組みを支援しています。「おもてなしで観光立国」という感じで、地方から政府まで、もはや「おもてなし」はスローガンのように用いられているという印象すら受けます。
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