仮想通貨「バイナンス」が描く日本での勝ち筋 日本法人代表「初心者は顧客の中心に据えない」

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──日本法人では、ブロックチェーンを中心にしたエコシステムの拡大のため、既存の決済サービスなどほかのエコシステムとの接続を目指すとしています。その際、金融庁から受けた警告がマイナスに影響するのでは。

警告は日本法人を対象に出されたものではないが、バイナンスのブランドとグループが受けたものであり、ほかのエコシステムと連携する際において、ハードルにもなりうる。ただ、法令に則して事業を行っている姿勢を今後見てもらえれば、ハードルは越えられると考えている。

「警告」を受けたがユーザー数は強み

──事業の採算をどう確保していきますか。

国内の交換業マーケットは飽和状態。交換業登録業者は約30社あり、新規ユーザーの数はそんなに増えていない。メルカリのエコシステムの中で暗号資産を扱うメルコインのようなプレーヤーでないと、事業として苦戦するし、暗号資産マーケットの裾野も広がらない。

アメリカでは証券取引委員会(SEC)から、有価証券に相当する暗号資産を扱っていたとして提訴されているバイナンス。規制当局との対話は各国共通の課題だ(写真:ロイター/アフロ)

ひるがえってバイナンスジャパンにはベースとなるユーザーがいる。警告を受けたとはいえ、バイナンスのグローバルのサービスを日本のユーザーも多く利用している。バイナンスはユーザビリティ(使いやすさ)にすごくこだわっており、多くのユーザーから支持を受けている。

それらグローバルサービスの利用者に、どれだけバイナンスジャパンへ引っ越ししてもらえるか。これが見込みどおりにできれば、一定の収益規模が確保できる。そのうえでほかのエコシステムとの接続を目指していく。

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