「戸建て売却益で1000万円稼ぐ人」の不動産投資術 都内の「お宝物件」をどうやって見つけるのか

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ちなみにRC造ではなく、木造に限定して購入しているのも税金の問題からである。建物の固定資産税は建物の種別で違い、RC造と木造ではRC造がはるかに高い。さらに規模が小さければ安くなり、貸している時の出費が抑えられる。

売る相手は一般の消費者。投資家に売るよりも2割、3割は高く売れるからだという。

「今の北千住では土地面積50㎡の一戸建ての価格は1800万円が一般的。それに少し上乗せして2000万円での売却を目指しています。1棟もののアパートなど投資物件は売り先が投資家しかありませんが、一戸建てなら売り先が多く、高く売りやすいのです」

1000万円以下で購入し、毎月10万円×6年ほど稼いでもらい、賃借人が切れたあたりで2000万円で売却するーーそこでも売却益が出ると考えると、今でもやり方次第で十分不動産投資は儲かるわけである。

コインランドリーはすでに「終わっている」

ただし、一戸建てを中心にした投資は時間がかかる。特に古い物件を買う場合、融資を受けられないことが多いので自己資金が必要で、不動産投資特有のレバレッジは効かせられない。自己資金を用意する必要があるのだ。

しかし、数年所有して売却、購入、並行して所有などを続けていけば10年後には2軒、3軒となり、そうなってくれば買いやすくなり、収入も増える。今すぐ金持ちになりたいと思う人には難しいが、地道に資産を増やしていきたい人であれば道はある。

ちなみに築古一戸建て以外の投資の現状はどうか、聞いてみた。まず、一時期盛り上がっていたコインランドリーだが、これはすでに終わっていると渡辺さん。

「運営会社が場所を見つけてきて機械を買わされてと丸投げで始める場合は初期の投資額2000万円ほど。それで失敗したら、撤退時には借りていた場所の違約金、機械を引き取ってもらうなどでさらに払うことに。成功している人は自分で中古の機械を買って初期投資を安く抑え、空いたスペースに冷凍食品の自販機などを置いてそこでも稼ぐなどしてあの手この手で稼いでいます」

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