「戸建て売却益で1000万円稼ぐ人」の不動産投資術 都内の「お宝物件」をどうやって見つけるのか

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民泊はまだまだ伸びると渡辺さんも注目している。賃貸を借りて貸す場合には最初の資金は150万~200万円ほどでスタートできるものの、民泊を可としている物件が少なく、民泊利用として借りるとなると賃料は2割、3割増と高くなることも。住宅宿泊事業法ならではの民泊として貸せるのは上限180日という制限もある。

「1棟持っていれば民泊+マンスリーなどを組み合わせたやり方でフルに活用が可能。上階にオーナー住戸がある古ビルなどが狙い目かもしれません」

かくいう渡辺さんは民泊に規制が入る前にやっていたものの、あまりに忙しくて体調不良で倒れ、以降家族から民泊禁止を言い渡されているそうだ。

若い人に注目されている「レンスペ」はどうか

最近、若い人を中心に人気を集めているのがレンタルスペース貸し、通称「レンスぺ」。賃貸を借りて貸会議室に改装するだけなので必要備品が少なく、数十万円程度からと民泊よりもはるかに少ない資金で始められるが、こちらも転貸できる、客に選んでもらいやすい視認性、立地のいい物件が少ないのが難点。

「コロナ禍で貸会議室が一時急激に減少したのですが、それが今、一気に増えています。初期費用が安く、掃除などの手間、人件費もかからず、失敗した時のダメージもほとんどないと20代~30代で始める人が多く、月に5万円くらいなら手堅いところ。3カ月に1部屋ずつ増やしているという人もいますね」

ただし、これまで少なかった業態でもあり、この勢いがどこまで続くかはまだ見えないところ。とりあえずはレンスぺで元手を貯めてそこから次を考えるというのが今の時点で一番現実的かつ安全な投資家への道かもしれない。

中川 寛子 東京情報堂代表

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なかがわ ひろこ / Hiroko Nakagawa

住まいと街の解説者。(株)東京情報堂代表取締役。オールアバウト「住みやすい街選び(首都圏)」ガイド。30年以上不動産を中心にした編集業務に携わり、近年は地盤、行政サービスその他街の住み心地をテーマにした取材、原稿が多い。主な著書に『「この街」に住んではいけない!』(マガジンハウス)、『解決!空き家問題』(ちくま新書)など。日本地理学会、日本地形学連合、東京スリバチ学会各会員。

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