ルネサスの半導体供給は10月末に震災前水準回復へ 生産体制見直しにも含み【震災関連速報】
ルネサスエレクトロニクスは11日、震災被害から生産を停止している那珂工場(茨城県ひたちなか市)について、代替生産も含めて10月末までに被災前の供給レベルを回復できるとの見通しを発表した。
ルネサスは自動車用マイコンで4割の世界シェアを握る半導体の大手メーカー。同社のマイコン生産の25%を担う那珂工場がストップしたことで、自動車用マイコンの供給が急減。自動車生産が停滞するボトルネックの1つとなっている。問題の那珂工場には、自動車メーカーなど取引先も含め1日で最大2500人が支援に駆けつけており、まさに人海戦術で復旧作業が行われている。
この結果、那珂工場にある2つのラインのうち、直径200ミリメートルのシリコンウエハを使うラインは、従来の6月15日から6月1日に一部量産を前倒しするメドがつき、もう一方の直径300ミリメートル用ラインも、7月中の当初再開予定から、6月6日に1カ月以上、部分再開を前倒しすることが可能になった。両ラインとも、震災前の1割水準からスタートし、徐々に生産を拡大、7月下旬には、震災前の半分まで生産能力を回復させる計画だという。
残り50%については、西条工場(愛媛県西条市)などグループ他工場への生産振り替えや、米グローバルファウンドリーズのシンガポール工場など、海外のファウンドリ(半導体の受託製造企業)への生産委託によって代替する方針だ。
震災前の供給水準を回復する10月末時点での生産配分は、那珂工場と代替生産で1:1の割合となるイメージだが、その後、那珂工場の生産ボリュームを震災前の水準に対して、どのレベルまで回復させていくかについて、会社側はコメントしていない。震災被害を受けて、生産体制を見直す可能性もありそうだ。
半導体製品は、原材料のウエハをラインに投入してから、出荷までに2カ月程度かかるのが一般的。6月に部分再開される那珂工場の生産品は、8月末から順次、自動車メーカーなどに納入され、10月末までに代替品も含めて震災前の供給能力を完全に回復する見通しだ。
《東洋経済・最新業績予想》 (百万円) 売 上 営業利益 経常利益 当期利益 連本2010.03 471,034 -49,235 -54,397 -56,432 連本2011.03予 1,137,000 14,500 1,000 -115,000 連本2012.03予 1,000,000 -10,000 -20,000 -50,000 連中2010.09 587,468 729 -7,802 -41,241 連中2011.09予 450,000 -10,000 -5,000 -40,000 ----------------------------------------------------------- 1株益¥ 1株配¥ 連本2010.03 -457.0 0 連本2011.03予 -275.7 0 連本2012.03予 -119.9 0 連中2010.09 -98.9 0 連中2011.09予 -95.9 0
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