消える大学 生き残る大学 木村誠著
大学全入時代を迎えた反面、大学間の入学者獲得競争は厳しく、大学の本格淘汰の時代が来た、と教育問題に詳しい著者は言う。実際、2010年度に五つの私大が募集を停止し、11年度も停止する大学が出ている。主因は定員割れによる経営悪化だが、国公立大学でも、政策的な意図も加わって、事実上吸収合併されて消えていく大学がある。
一方、司法試験合格者3000人構想が実際には2000人止まりで目算が外れた法科大学院では、知識偏重の短答試験がネックになって、未修者3年コースは法学部卒を対象とした2年既修者コースより合格率が著しく悪い。この結果、定員割れが続出して、ここでも淘汰が始まるなど、最新大学事情がよくわかる。
朝日新書 777円
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