中国人観光客の「爆買い」期待する人の意外な盲点 あからさまなマナー違反をする人も今回は減る

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まず、2015年頃と同じような規模の爆買い現象は起こらないだろう。すでに日本製品の多くは中国国内でも買えるようになっている。中国の越境ECの市場規模はコロナ禍で拡大し、2019年から2022年までの3年間で取引額が1.6倍以上も増えた。なかでも日本製品は、おもちゃ、ゲーム、ファッションから日用品、美容に至るまで多岐にわたって取り引きされている。中国でも買える日本製品は以前より大幅に増えているのだ。

中国人はその場所でしか買えない商品や、自分の興味やこだわりに合う商品を求める傾向が強くなっている。「ここだけ」「今だけ」「自分だけ」の3つがキーワードである。これらのキーワードに該当しない商品は、今後は訪日時の買い物リストに含まれなくなるだろう。

中国製品を好んで使うトレンド

また、日本製品に対する中国人の意識も次第に変化してきている。最近中国では、若者世代を中心に中国オリジナルのアイテムを好んで使う「国潮」がトレンドになっているという。少し前までは、中国人自身が中国製品に悪いイメージを持っていたものだが、今はむしろ中国製品のほうがおしゃれでカッコいいと思う人が増えている。そして品質やコスパも良くなったので、中国製品でも十分満足できるようになってきたのだ。

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