「社会人になるのが不安」と悲観する学生の盲点 「どんな人生を送りたいか」を考えたほうがよい

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世の中には楽な仕事なんて存在しませんし、完璧な仕事もこれさえやれば一生安泰、という魔法の杖は存在しません。

何かを取り何かを捨てる、という取捨選択がどうしても必要なのです。

そしてその取捨選択において決断を下すためには、仕事とプライベートを切り離して考えてしまうと、判断を誤りかねません。究極の目的である人生や生き方と照らし合わせての判断が必要なのです。

そうすると例えば、人生のゴールなりを達成するために自分は今何を優先すべきなのか、とかそういったことがおのずと見えてきますから、仕事を選ぶうえでの判断材料にもなるというものです。

仕事は人生という、より大きな存在の1つのピースや側面でしかありませんから、その前提である人生や生き方からまずは考えたほうがよいでしょう。

そうしないと、仕事のある側面、例えば表面上の年収とかステイタスなど、長い人生で考えるとどうでもよいことのみに目が向いてしまいます。

例えば若い頃や新卒での年収の差なんてものは、長い人生においてはないに等しいのです。

かく言う私も自慢ではありませんが、過去の拙著でも申し上げているように、最初の頃の年収は同年代でも底辺でしたが、自分の人生計画に照らし合わせて、それ以上にヒトよりも多くの経験や実践を早く積める場として仕事と向き合っていたため、他人と比べて気にしたことはありませんでした。

「周りに流されない強さ」を持つのが大切

また、世の中暗いニュースばかりだ、あまり社会人が幸せそうに見えない、といっても全員が全員暗い人生を生きているわけではありません。どんな環境においても幸せに生きられるヒトというのは、周りの状況がよくても悪くても、創意工夫を持って、自分が自分の人生をよくするのだ、という気概を持っているヒトです。

そしてそういった気概を持つためには、他力本願や周りに流されないような強さや軸をもっている必要があるのです。

自分の人生の決定権を、ヒトと比べるのではなく、つねに自分自身で持っておく。

これが大人の人生としては大切なのです。

周りが暗いから自分も幸せになれないと考えるようでは、いつまでたっても本当の幸せを掴むことはできません。

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