第42代アメリカ合衆国大統領のビル・クリントン、アマゾン創業者のジェフ・ベゾス、グーグル元CEO(最高経営責任者)のエリック・シュミット、ChatGPTを開発したOpenAIのサム・アルトマンCEO――このそうそうたるメンバーが参加するアメリカ発の起業家コミュニティーがある。その名も「サミット」。
2023年8月30日に刊行された『MAKE NO SMALL PLANS 人生を変える新しいチャンスの見つけ方』は、4人の無名な “ビジネスのど素人”だった若者が、失敗と無茶を繰り返しながらサミットを立ち上げる過程を描いた、波瀾万丈のノンフィクションだ。
この本の軸を成すコミュニティーのあり方について、ジャーナリストの佐々木俊尚氏にさまざまな角度から話を聞いた。(記事の前編はこちら)
ネットワーク化されたコミュニティー
現代は、コミュニティーの定義そのものが変化しています。
例えば、フェイスブックは、全員が網の目でつながっていて、中心点も境界線もありません。僕はこれを、「ネットワーク化されたコミュニティー」と呼んでいます。
「あの人はあのグループの人」という明確な定義はなく、「あの界隈の人」という感覚で見ている。そのグループに入る、入らないという発想ではなく、なんとなくその辺りにゆるやかなつながりを持つという感覚です。
今はテクノロジーが支援して、地方のどこにいても連絡が取れます。個人的に「この人、いい人だな」と思えば、仕事の関係があろうがなかろうが、やり取りを続けてもいけます。
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