会いたい人にまた会うための「貸し」の作り方 貨幣経済的に「交換」できないことに価値がある

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2010年代後半以降の若い起業家には、会社を大規模化したくないという人が如実に増えています。顧客にちゃんと価値を提供できて、自分たち創業メンバーが楽しければ、この小さな規模でずっとやっていきたいという考えですね。

ただ、現実は難しい。成長すればお金は儲かります。お金を目標にすると、余計なことを考えずに規模を拡大して、お金を儲け続けられます。

コミュニティー・マネジメントの課題

『MAKE NO SMALL PLANS 人生を変える新しいチャンスの見つけ方』の著者のエリオット・ビズノー氏は、ベストセラー『サードドア』著者のメンター(師匠)で、同書にも登場します

一方、コミュニティーとして機能するような、社員30人程度までの小さな会社を維持するのは難しい。事業規模が小さくなりますから、潰れてしまったりするのです。

新陳代謝の問題もあります。一般的なコミュニティーも、維持しようとすると、メンバーが常連化してゆき、新しい人が入りにくくなってしまいます。

かと言って、同じメンバーで維持できるわけでもなく、メンバーが抜けるなどして先細りになるのです。

どうやってつねにリフレッシュしながら、規模を大きくしすぎず、お互いの顔が見える程度でつなげていくか。コミュニティー・マネジメントの分野でも、難しい課題とされています。

(構成:泉美木蘭)

佐々木 俊尚 作家・ジャーナリスト

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ささき・としなお / Toshinao Sasaki

1961年兵庫県生まれ。早稲田大学政治経済学部中退。毎日新聞記者、『月刊アスキー』編集部を経て、2003年よりフリージャーナリストとして活躍。ITから政治、経済、社会まで、幅広い分野で発言を続ける。最近は、東京、軽井沢、福井の3拠点で、ミニマリストとしての暮らしを実践。『レイヤー化する世界』(NHK出版新書)、『そして、暮らしは共同体になる。』(アノニマ・スタジオ)、『時間とテクノロジー』(光文社)など著書多数。

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