WBC栗山監督、不振の村上を使い続けた「熱い理由」 ビジネスにも生かせる「チームビルディング」の要点

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「言いづらかったと思うけど、いち早く報告してくれて感謝してるよ。これですぐに対応できる。いつも報告してくれって言ってるけど、ほんとうに勇気をもって報告してくれてありがとう。今回のことは残念だけど、今後のことは、またこれから一緒に考えようじゃないか」

こういう感謝をしてくれる人のところには、また報告が、連絡が、相談がきます。指導者の多くは「報告をしろ!」と常日頃から言っているのに、悪い報告に行ったら「なんでそんなことになったんだ!」と言い始めるわけです。それなら部下は、報告に行かないほうがいいと思って当然です。相談なんかできるはずがありません。

栗山監督の「信じて、任せて、感謝する」はすべてのことに関してです。だから、安心安全空間が生まれるわけです。

みんなで決めたことが100点の答え

いまは答えのない時代です。一人では見つからないし、ひとつではないかもしれないから、個性を活かして、全員のアイデア、考え、思いをテーブルの上に乗せて答えを探しましょうというのが会議です。

だから、その場の全員が参加しなければ会議ではありません。参加していないのと同じです。まずは「全員が考えを出してくれてありがとう。テーブルの上に乗せてくれてありがとう」から答え探しがスタートします。集めた意見のなかからどうやって100点の答えを導いていくのでしょうか?

100点の答えがあるとしたら、意見をすべてテーブルに乗せて、みんなで議論して決まったことです。決まったことは100点が大前提になります。

「これは決まったことだから、みんなでやろう」

そうやって同じ方向を向くとうまくいく可能性も高いし、成功しなかったとしても、何が原因だったのかがよく見えます。それは次への学びです。しかし、コミットメントがバラバラだったらうまくいかない可能性も高いし、失敗したときに何が原因だったのかよくわかりません。100点の答えは、みんなで考えて、みんなで決めたこと。この大前提があるから、みんなが会議で決定したことに対して積極的に行動していくわけです。

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