【産業天気図・非鉄金属】金・銀・銅が上昇し各社恩恵受ける。06年も展望明るい

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非鉄金属業界は絶好調である。まず銅はLME(ロンドン金属取引所)で最高値にあるうえ、鉱石価格が下がり、結果として精錬マージンが拡大している。この恩恵を受けているのは、住友金属鉱山<5713.東証>、新日鉱HD<5016.東証>、古河機械金属<5715.東証>、同和鉱業<5714.東証>である。
 金、銀も上昇。この恩恵を受けているのは住友金属鉱山、同和鉱業である。
 さらに亜鉛も上昇している。ただ、亜鉛は需給逼迫で鉱石価格も上昇しているので、精錬マージンは縮小しているが、利益の絶対額は増えている。この恩恵を受けているのが、東邦亜鉛<5707.東証>である。
 金属チタンは米国で航空機生産が盛り上がり、世界的に需給が逼迫している。世界的に高品質の金属チタンを外販で供給できるのは、日本の住友チタニウム<5726.東証>、東邦チタニウム<5727.東証>、それにカザフスタンの1社の3社しかなく、住友、東邦とも増産と価格上昇で空前の利益になる見込みだ。
 投機マネーが原油を押し上げたが、その物色対象が銅、金、銀など非鉄に向かっている。まだこの流れは続こう。2007年3月期も鉱石高の亜鉛を除くと、環境は明るい。
【内田通夫記者】


(株)東洋経済新報社 電子メディア編集部

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