実質的な面接就職活動は、大学3年の6月頃から始まるインターンシップへの参加申し込みからスタートする。「3年生の3月より採用広報解禁(エントリー・会社説明会解禁)、4年生の6月から面接選考解禁」という政府主導の就活ルールなんてまったく関係がないに等しい状況だ。
この作者が、希望する企業から念願の「内定」連絡を受け取った時期がいつかは不明だが、もし4年生の6月だとすると、実に1年以上にもわたる就職活動の末に、ようやく手に入れたことになる。
それはさぞ嬉しいことだろう。この1年間のできごとが走馬灯のように頭の中を駆け巡っているかもしれない。この合格メールを受け取る前に、いくつかの企業からのお祈りメール(不合格)を味わったかもしれない。
合格の文字で自然と微笑んでしまう
でも、この合格メールさえ来れば、もうそんなことは気にならない。そんな作者の熱い思いが伝わってくるとともに、「間違ってないよね、本当に合格って書いてあるよね」と何度もメールを見返しては、「合格」の文字を確認するたびに自然とにんまりしてしまう作者の姿が目に浮かぶ、なんとも微笑ましい作品である。
続いて、【優秀賞】を紹介しよう。本来は2作品を予定していたが、該当作品が少なく、残念ながら今回は1作品だけとなった。
ビジネスのオンライン会議では、ヘッドレストやマイク付きイヤホンを使うことが多く、こちらの話す内容は隣の部屋にも漏れてしまうが、相手が話している内容まで漏れることはない。
しかし、なぜか就活のオンライン面接においては、PCのマイクとスピーカーを使っての会話がマナーとされているようで、面接官の質問内容もPCのスピーカーからまる聞こえである。
実家暮らしの学生が、隣の部屋にいるかもしれない家族に、オンライン面接でのやりとりの内容を聞かれないように、スピーカー音量を下げるとともに、自らも大きな声では話さないようにすることはよくある。
企業からの質問内容が家族に関することであれば、本人に聞かれたくないという思いはなおさらであり、ついつい小声になってしまう。
でも、「尊敬している」という内容であれば、胸を張って大きな声で回答してみるのもいいかもしれない。だって、家族本人に面と向かって伝えるのではなく、さりげなく伝えられるなんて貴重な機会は滅多にないのだから。
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