日曜劇場「VIVANT」"半沢直樹超え"見据えた勝ち筋 "日曜劇場アベンジャーズ"企画は吉と出るか

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契約金14億円のつもりが、なぜか140億円送金されてしまい、差額を取り返す直接交渉のため乃木は中央アジアにやってくる。もしかしてスケールがでかくなったビジネスドラマ? と思うと、否。事態はものすごく大きくて、乃木はどうやら世界的な陰謀と関わっている。

ここから、『MOZU』(2014年)的なクライム・サスペンスふうになる。『MOZU』は日曜劇場ではないが、日曜劇場にも『S-最後の警官-』(2014年)というテロを扱ったドラマがあったが、今回の誤送金問題もテロと関連しているようだ。

テロリストの自爆テロに巻き込まれた乃木を助けるのは、公安部外事第四課の野崎守(阿部寛)。「世界中を巻き込む大きな渦」に乃木が入り込んだと謎の言葉を言い、日本を救うために責任をもって乃木を守ると宣言する。

自爆前のテロリストに「VIVANTか?」と問われ、何が何やらわからずパニックになった乃木を、チンギス(バルサラハガバ・バタボルド)率いる現地の警察が追ってくる。

乃木と野崎の逃亡劇にもうひとり加わるのが乃木の治療をした医師・柚木薫(二階堂ふみ)だ。ここは医療ものである。“医療もの”日曜劇場『TOKYO MER〜走る緊急救命室〜』(2021年)的、命に向き合う緊迫感漂う医療現場が描かれる。

ここでさらにまた1人加わるのは、野崎の協力者・ドラム(富栄ドラム)。日本語が喋れないのでアプリを使用する。その声が林原めぐみだ。『新世紀エヴァンゲリオン』の綾波レイや『名探偵コナン』の灰原哀の声を演じている大人気声優である。

「VIVANT」は何を意味する?

乃木たち一行は、イスラム教徒の住む地域に隠れたり、排泄物を全身に塗りたくって鼻の利く警察犬の追跡をまいたり、遊牧民にまぎれて逃亡したりと、カーチェイスあり、銃撃ありの見せ場だらけ。

第1話のクライマックスは、懸賞金をかけられて国中から追っ手が迫る中、唯一の安全地帯である日本大使館に逃げ込むために、ずらりと並んだ車の上をどかどか走る、というアニメのような展開に。

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