自衛官育成の「防大」意外と個性豊かな学生の8系統 苦学生、秀才、型破り、愛国心タイプまで
官品の中には、「お父さんが陸将」「誰もが知っている有名な軍人の子孫」というパターンもいて、バラエティー豊かです(ただ、学生自身はプレッシャーを感じることもあるようですが……)。自衛隊において、自分の子どもが防大に入ることは一種のステータスであり、親にとっては「最大の親孝行」でもあると言えるでしょう。
彼らはよくも悪くも防大や自衛隊のことを知っているので、「防大ってこんなもんだよね」とドライな目を持ちつつ、物事をこなしていきます。
6┃ 苦学生タイプ
防大は学費無料で給与手当支給のため、家庭事情を考慮して防大に進学する学生がいます。彼らはほかの学生よりも壮絶な人生を歩んでいることが多く、「お年玉をかき集めて防大の試験問題集を買った」「親戚は失踪している人が多い」「教官に『お前よく不良にならなかったな!』と言われた」などの重めのエピソードを語ります。
このパターンの人たちは優秀で優しい人が多く、苦境に対してもポジティブです。「防大は3食食べられるし、お金ももらえて最高だね」と感謝していることが多く、自衛隊に対する忠誠心も強いです。同じような境遇の部下や後輩に優しく、人望を集めるタイプです。
「防大は楽」と言う学生、華麗な転身を遂げる学生
7┃ 自衛隊生徒からの進学組
自衛隊にはかつて「自衛隊生徒」という制度があり、自衛隊の高校バージョンが陸海空で存在していました(現在は陸自の高等工科学校のみ)。自衛隊生徒の成績優秀者は防大推薦がもらえるため、彼らは3年間の修羅場を耐えたのちに防大にやってきます。彼らは優秀であり、すでに自衛官としての基礎ができているため、防大でもリーダー的な存在になることが多いです。
彼らが語る生徒時代のエピソードはかなりハードで、「泳げない奴は泳げるまでプールに投げ込まれた」や「部活の試合に負けると班長がガチギレするから、死ぬ気で戦った」など防大生でも苦笑いすることが多々あります。彼らの口癖は「防大は生徒よりも楽」です(どんな高校時代だったのでしょうか……)。
8┃ 型破りタイプ
このタイプはとにかく型破りで規格外です。「高校卒業から1年間は流浪の旅をしていた」「元ビジュアル系バンドマン」「起業して失敗した」などの意味不明な経歴を持ち、ロン毛や茶髪ヘアで防大にやってきます。
すぐに辞めてしまいそうな彼らですが、割と要領がよくバイタリティーがあるので、ちゃんと防大を卒業します。防大卒業後も型破りな性格ゆえに自衛隊を退職し、「医者になった」や「ベンチャー企業の経営者になった」などの華麗な転身を遂げたと風の便りを聞くことが多いです。
これらのタイプ分けは一例にすぎませんが、どれかに分類できると思います。防大生を見つけたら振り分けをしてみることをお勧めします。
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