鉄道の車中で聴くべき音楽は、これだ!

「歌鉄」ミュージシャンが厳選

オオゼキタク●優しく透明感のある歌声と類稀なるメロディメイクの才能を武器に2004年Victorからデビュー。楽曲提供、高校の校歌作曲などを経て独立。鉄道旅好きが高じて、2012年日本全国のJR私鉄全線完乗。向谷実氏作品への参加、鉄道写真家中井精也氏とのコラボなど新領域に挑戦中。

「社会が性格にとって有益なものであると同じように、孤独は想像力にとって有益なものである」(パーシヴァル・ローウェル)

せっかく休日を得られたとしても、スケジュールに追われ「休み方」を忘れてしまっている自分に気づく。社会人なら誰しも経験があることだろう。家族や友人と予定を合わせたり、好みを把握して調整することに疲れる時もある。ただ一人で、気軽にふらっと出かけられる時間は、お金を払ってでも手に入れたい贅沢なひとときかもしれない。

列車はリズム、装飾音を奏でている!

音楽を持ち出しての列車旅は楽しい。「ほどよき孤独」を楽しむために、もっと音楽とともに、いろいろな旅に出かけてみたい

よく耳を澄ませてみよう。列車は音楽を奏でている。モーターによって音程や音色が違うし、レールの軋みが刻むリズムも路線によって様々。コンプレッサーの唸りやドアの開閉音は車両独特の装飾音だ。列車はModerato(中くらい)からAllegro(速く)へ速度を上げ、駅へ近づけば徐々にrit.(速度を落とす)する。一駅ごとに異なる曲のようなテンポがある。

これにお気に入りの楽曲を掛け合わせると、部屋でじっと聴いているのとは違った聴きごたえになる。移りゆく車窓は季節や時間帯ごとに表情を変えていくし、たまたま乗り合わせた人たちによって見える色合いが変わっていく。その時によって音楽の聴こえ方も変わっていくから不思議だ。

この連載の過去記事はこちら

シンガーソングライターとして音楽活動をしながら日本の鉄道路線を乗り通すという経験をする中で、いくつもの美メロと素敵な車窓に出会った。そんな私の音楽遍歴と旅の記憶をもとに、おすすめの「聴き鉄」ミュージックを紹介していきたいと思う。皆さんのお気に入りも織り交ぜて、楽しんでいただきたい。

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