【産業天気図・ビール/飲料】ビールは増税論が浮上、飲料もセブン値下げが響き弱含み

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2005年12月期のビール業界の天気は『雨』。ビール需要は3~4%減で推移すると見られる。今年に入り急拡大した「第3のビール」は、ビールカテゴリ全体で15%程度までシェアが急拡大するものの、ビールと発泡酒の減少を補うまでには至らない。ビールメーカーは苦戦を強いられている。
 アサヒビールは中間業績の不振を受け、通期営業利益の見通しを横ばい圏に下方修正した。ビールの数量減に加え、第3のビール「新生」も計画を下回ったため。ただ、見直し後の下期計画は、なお努力目標を含んでおり、減益となる可能性が高い。また「ドラフトワン」で第3のビールのパイオニアとなったサッポロビールも、05年度は一転減益となる見通し。広告・販促費が計画以上に膨らんだことに加え、発泡酒が大幅に減少した。
 2社が苦戦する中、キリンビールは通期業績を据え置いたままだ。期初計画の営業利益が横ばい圏と、もともと堅めに見ていたこともあるが、第3のビール「のどごし〈生〉」が想定以上に絶好調。期初計画1800万ケースの目標を2970万ケースまで引き上げた。発泡酒やビールは落ち込むものの、全体の販売数量0.5%増の見通し。
 翌06年12月期も、ビール業界の天気は総じて『雨』が続く模様。最大の理由が増税だ。第3のビールがターゲットとなるのは間違いないと見られ、需要減速は避けられそうにない。特に、第3のビールのシェアが高いサッポロとキリンは影響が大きいと予想される。
 また、清涼飲料業界も05年12月期は『雨』となりそうだ。最大の理由が「緑茶戦争」による販促費の増加。コカ・コーラボトラー各社では、名古屋効果で数量を稼いだコカ・コーラ セントラル ジャパン以外は、いずれも苦戦を強いられた。また、キリンビバレッジは販促費の大幅増により営業利益予想を下方修正。2期連続で営業利益2ケタ増だった伊藤園も、今期の営業増益幅は5%増にとどまる模様だ。この中で、アサヒ飲料のみが過剰なマーケティングに偏ることなく緑茶飲料や「三ツ矢サイダー」などを手堅く伸ばし、好調な業績を上げているのが目を引く。
 続く06年度も清涼飲料業界は『雨』模様となりそうだ。主因はセブン−イレブンの飲料価格引き下げの影響。特に、キリンビバレッジや伊藤園などはコンビニの売上比率が20%強と高く、営業利益への影響が懸念される。飲料メーカーの主力製品を狙った価格引き下げだが、今後はシェア2位製品への広がりや、他のコンビニも引き下げを導入する可能性が出てくる。メーカーにとっては、厳しい状況が続きそうだ。
【前田佳子記者】


(株)東洋経済新報社 電子メディア編集部

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