「他人の得を自分の損」と感じる人に見えるサイン 「認知や受け取り方」を変えることができたらラクに

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自分にも他人にも「べき思考」を疑って、なるべく減らしていきたいですね。

そして、「べき思考」から自由になるためにも、「〜すべき」という言葉は極力使わないようにしてみましょう。

ポイント:自分の中の「べき思考」を疑ってみる

「絶対、うまくいかないと思う」を使っていませんか?

「いつも」と「絶対」はなるべく使わずに、会話していけたらいいですね。

「~すべき」と同じように、なるべくなら使わないようにしたい言葉があります。

「いつも」「絶対」「100%」などです。

例えば次のようなフレーズを言っていませんか?

「私、こういうとき、いつも失敗するのよね」
「絶対、うまくいかないと思う」
「100%私が悪い」

数回起こったことを、まるですべてにおいて起こるかのように認知することを「過度の一般化」といいます。

次は成功するかもしれないし、別のことならうまくいくかもしれないのに、「すべてがうまくいかない」と言いきるのは、正しい認知とはいえないですよね。

失敗したときに「私っていつもうまくいかない」なんて思っていると、「私ってダメな人間」と落ち込む元になってしまいます。

本当に「いつも」でしょうか。「うまくいったこと」もあるのではないでしょうか。「私っていつもうまくいかない」と思ったときは、「それって本当?」と疑ってみてください。

そして「うまくいったこと」を探してみるのです。小さな「うまくいったこと」でも全然OKです。

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すると、「いつも」じゃないんですよね。

人間関係においても、「いつも」と「絶対」はあんまり使わないほうがいいです。

例えば、パートナーに「あなたっていつもそう!」と言ったら、ちょっとまずい。だって10回中10回じゃないかもしれない。10回中10回だったとしても、次の11回目は違うかもしれない。

相手が「申し訳ないな」と思っていたとしても、「いつもじゃないだろ」という戦闘モードに入ってしまうことにもなりかねません。

友だちに何か言ったとき「絶対そう言うと思った」なんて返されたら、「絶対って言えるほど、私のこと知ってるの?」とカチンとくることありませんか?

「『絶対』なんてなんでわかるんだ」ってなっちゃうこともあります。

「いつも」「絶対」「100%」など過度に一般化せず、あるがままの状況をとらえてほしいと思います。

ポイント:「うまくいったこと」を探してみる
藤野 智哉 精神科医

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ふじの ともや / Tomoya Fujino

1991年生まれ。精神科医。産業医。公認心理師。秋田大学医学部卒業。幼少期に罹患した川崎病が原因で心臓に冠動脈瘤という障害が残り、現在も治療を続ける。学生時代から激しい運動を制限されるなどの葛藤と闘うなかで、医者の道を志す。精神鑑定などの司法精神医学分野にも興味を持ち、現在は精神神経科勤務のかたわら、医療刑務所の医師としても勤務。 障害とともに生きることで学んできた考え方と精神科医としての知見を発信。著書に『「自分に生まれてよかった」と思えるようになる本』(幻冬舎)『自分を幸せにする「いい加減」の処方せん』(ワニブックス)、『精神科医が教える 生きるのがラクになる脱力レッスン』(三笠書房)など。

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