「SCAMPER法」とはアメリカの創造性開発の研究家、ボブ・エバール氏が開発したフレームワークです。「アイデアの発想にはいくつかの典型的なパターンがある」として、そのパターンに沿った質問を投げかけることでアイデアを導き出すという方法です。
アイデアを生み出す7大パターン
「SCAMPER」とは、次の7つの単語の頭文字を集めた略称のこと。各単語にいったいどのようなビジネスモデルが相当するか、具体的例とともに紹介しましょう。
●Combine(組み合わせる)……スマートフォン(携帯電話+パソコン)、ドラッグストアでの食品販売
●Adapt(適応させる)……ドローンの農業転用
●Modify(修正する)……ダイソンのサイクロン掃除機(サイクロン装置を掃除機に応用)
●Put to other uses(他の用途を考える)……高齢者用オムツ
●Eliminate(削減する)……格安航空便チケット
●Reverse・Rearrange(逆転させる、再編成する)……逆さ傘(濡れた面を内側に収納)
とはいえ、ここに挙げた例は、誰もが知る大成功例ばかり。もちろん水面下には、無数の失敗事例が潜んでいると考えるべきです。
SCAMPER法のようなアイデア自動生成法の良さは、限られた時間で、無数のアイデアを出せる点です。
では、よくアイデアにまつわる話で聞く「急にいい企画が降ってきた」「夢の中でアイデアを教えてもらえた」という体験はどのように生まれるのでしょうか。
「思いがけないアイデア」と出会うためには、「脳をもっと使うこと」をおすすめしたいと思います。
まだ研究途上ではありますが、脳には「問いを投げかけておくと、答えを自動的に収集・生成してくれる」という能力があります。近頃はChatGPTなどAIが答えるチャットサービスも話題ですが、本来、そのはるか上を行くのが私たちの脳なのです。
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