不信任案の提出は「解散の大義になる」と萩生田氏 立憲民主党が内閣不信任決議案の提出を検討
松山キャスター:マイナンバーカードで他人の年金記録が閲覧できる問題が発生し、政府が調査を行っている。
萩生田氏:さまざま問題が露呈したときに、役所がお互いに「うちじゃない、うちじゃない」と言い合ったのは非常に醜かった。いま河野大臣の下で失敗は失敗としてしっかり見直し、改善をしようと取り組んでもらっている。これはシステムの不具合ではなく、入力段階の人的ミスだった。誰かが人為的に入れなかったらデジタルは始まらない。そこまでさかのぼってしっかり精査して、この機会に課題を全部あぶり出し、信頼されるマイナンバーカードにしていく必要がある。われわれ与党としてもそれを見守り応援していきたい。
小川淳也氏(立憲民主党前政調会長):本当に恥ずかしいやらみっともないやら。国民の信頼失墜だ。健康保険証とのひもづけでは、同姓同名、同一生年月日、この人かなと「えいやっ」で登録してしまっている。それが7000件ぐらいになった根拠だ。他人の口座の登録は、金融機関は仮名で登録し、マイナンバーは漢字で登録しているから、照合、突合のしようがないまま見切り発車した。システム上、誰の口座でも登録できる状態で見切り発車しているわけだから、こうなるのは当然だ。この責任はやはり大きい。
デジタル社会に向け、分散管理から一元管理に
玉木雄一郎氏(国民民主党代表):いくつか根源的な問題を解消しなければいけない。銀行口座はカタカナで、戸籍はふりがながなかった。漢字でも、「高」と「髙(ハシゴダカ)」は違う。このことをまず1つきれいにそろえるため「ベース・レジストリ(公的基礎情報データベース)」を整えようというのがようやくできるようになった。突合しやすくするための環境を整えること。あとはさまざまな制度ごとに分散管理しているが、マイナンバーで一元管理をするところに設計思想としてもう踏み込んで行かないと、いつまで経っても同じことが起こる。この一元管理に発想を変えていく。それを可能とするようなベース・レジストリを整えることをまずはきちんとやるべきだ。
橋下氏:先週、河野デジタル相が番組に来た。大臣の立場でなかなか言えなかったと思うが、この設計思想がいちばん重要だと思う。今までは政治的な、いろんなところへの配慮で、マイナンバーはなるべく使わないという思想だったものだから分散管理だった。これ、マイナンバーで照合するのではなく、マイナンバー以外の符号という、また別の記号で実は照合をしている。もう本当に大変なシステムになっている。でも、マイナンバーをこれから広く使っていこうということになるのであれば、玉木さんが言うように一元管理だ。今まで政治が排除していたが、一元管理は世界各国もやっている。デジタル社会に向けていままでの分散管理から一元管理に、野党も政府与党の尻をたたくことは必要だ。小川さんは、一元管理についてはどうなのか。
小川氏:私もそう思う。つまり、そもそものところで任意に取得して使いたい人だけが使うということでスタートしているところに覚悟の足りなさがある。やるなら本腰を入れて、その代わりあらゆるリスク、責任を引き取る覚悟でやってきていれば、こんなことにはならなかった。