僕たちのヒーローは、何事にも動じないジャガーノート(インド神話に登場する神の名)のような人物で、毎朝襲ってくる不安にも、見事な空手チョップをお見舞いして撃退してる。そんな風に想像するのはすごく簡単だ。
だけど、それはファンタジーの世界だけのこと。雑誌の表紙を飾るような人たちだって、1日中ベッドにもぐり込んでいたいような朝をたくさん迎えているんだ。
君が豊かさを手に入れたいのなら―それがお金でも、時間でも、人間関係でも、安眠でも、その他何でも―「精神的ワイパー(朝の日記)」があれば、トラブルも少なく、頭痛もあまり感じずに、目的地までたどり着くことができるだろう。
思考を書き出すことの効果
それでは早速説明に取りかかろう。
ほぼ毎朝、僕はターメリック、生姜、プーアル茶、それから緑茶を入れたホット・カクテルを持って座る。
そしてジュリア・キャメロンの本、『ずっとやりたかったことを、やりなさい。』をパッと開いてみる。
朝の日記は、作者のジュリア・キャメロン曰く、「精神的ワイパーの役目を果たす」。
これは、今まで見つけた中で、いちばんコスト・パフォーマンスの高いセラピーだと思ってる。彼女の言葉を引用しよう。
泥沼にはまって、抜け出せないでいるような、混乱を抱えた状態(先の見えない不安、苛立ち、そこにとらわれてしまってる状態)をそのままページに書き出してみると、より曇りのない目で、その日1日と向き合うことができるの。
もう1度、この引用を読んでみてほしい。
もしかすると、がんじがらめになっている思考を、紙の上に吐き出す(書く)ことは、これまで試したあらゆる方法の中で、もっとも重要な点かもしれない。
自分は最悪の書き手だと思っているとしても、書くことを、「道具」としてとらえることができるようになる。
書くことで、得られることはたくさんある。自分を含め―誰1人として―自分の書いたものなんて読んだことがない、という場合でも。
別の言い方をすれば、作品よりもプロセスそのものが大事、ということ。
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