従業員の潜在能力が最大化される職場の条件 職場の「働きがい度」がわかる5つの要素を確認

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能力の発揮について次の質問をいただくことがあります。

「手っ取り早く、研修で能力を高められないのか?」

残念ながら「難しいです」とお答えしています。研修には従業員のスタンスやスキルを改善させる効用はありますが、その人が職場に戻って能力を突然発揮できるわけではありません。

一人ひとりの能力が発揮される場とは、あくまで「仕事の現場」であり、その発揮度合いは周囲との関係性において異なるからです。

たとえば「どの部署も万年人手不足で、休みもろくに取れず、離職率が高い。職場の人は各自の仕事で手いっぱい。だけれども成果を求められている……」。そんな職場にいる人が、いくらよい研修を受けたとしても能力を最大限に発揮することは望めないでしょう。

よくあるのが上司と部下(もしくは経営・管理者と従業員)の関係がいびつであるという例です。福利厚生など待遇の面では申し分ないとしても、上司と部下の関係がギクシャクしている場合、部下は精神的に疲弊していき、能力の発揮どころではありません。

あるいは、上司とは関係が良好だけれども、働きやすさが低い場合も持っている力を出し切れるとは考えにくいでしょう。上司に倣って昼夜問わず仕事をするとどんどん疲弊する、睡眠が足りない。そんな中では、能力が最大化されるはずもありません。

つまり、潜在能力の最大化とは、その人の働きやすさとやりがいの条件が整ったうえでようやく実現されるものなのです。では、より具体的にはどんな条件が整っていればよいのでしょうか。次の全員型「働きがいのある会社」モデルを見ていきましょう。

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