高良健吾「下手なのに評価される」葛藤を経た現在 「俳優を続ける原動力は、悔しさが一番デカい」

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幅広い演技で観る者を魅了する、俳優の高良健吾さん。仕事にかける思いや、自身が思うカッコいい大人像などを伺いました(写真/内田裕介(Ucci))
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見惚れるような正統派二枚目ながら、溌溂とした好青年から狂気を秘めたストーカー役まで、幅広い演技で観る者を魅了する俳優の高良健吾さん。映画『水は海に向かって流れる』に出演する高良さんに、俳優としての真摯な思いを伺いました。

本記事はLEON.JPの提供記事です

35歳という若さにして、キャリアはもうすぐ20年。漂い始めたベテランの風格に、往年の銀幕スターを思わせる端正な顔立ちがマッチして、近寄りがたい雰囲気さえ醸している俳優、高良健吾さん。溌溂とした好青年から、狂気を秘めたストーカーまで、演じる役は幅広く、そのギャップの大きさに驚かされる人も多いのではないでしょうか。

シェアハウスを舞台に、心を閉ざした主人公・榊さん(広瀬すず)を取り巻く人間模様を描いた映画『水は海に向かって流れる』(6月9日公開)には、前田哲監督からの熱烈なラブコールを受けて出演。物語のキーパーソンとなる高校生・直達(大西利空)の叔父・茂道役をユーモラスに演じる高良さんに、俳優という仕事にかける思いや、自身が思うカッコいい大人像などを伺いました。

“書いてあることを言うだけ”なのに、こんなにも難しい

── 今回の役は、若者を見守るオジサンというポジションですが、30代半ばを迎え、演じる役を通して、ご自分の立ち位置が変わってきたと感じることはありますか?

高良健吾さん(以下、高良):お父さん役をやるようになったり、今回のように甥っ子を見守る叔父さんの役がきたり、演じる役は確実に変わっていますね。それはもちろん年齢によって変わってくるものだと思うし、そこが面白い仕事でもあると思うんです。

現場でも、大西くんのような若い子と共演して、彼が芝居で悩んでいる姿を見ると、自分も通った道だなぁとやっぱり思います。

── 大西さんは、お芝居でつまずいた時も高良さんが相談にのってくれて、とても救われたと話されていますが、やはり「放っておけない」という心境になるのでしょうか。

高良:いえ、そこまでの親心みたいなものじゃなく(笑)、彼と話してるとただただ楽しくて、ずっとふたりで喋っていたんです。

そうした現場でのあり方も、芝居を始めた頃と比べたら、中堅になるにつれて変わるもので。それは、自分が10代の時に支えてもらった先輩方の言葉があったり、現場での居方を見せてもらえたからだと思います。

▲ ジャケット5万3900円、パンツ3万7400円/ともにUNUSED(alpha PR)、ニットポロ2万5300円/YASHIKI(alpha PR)(写真/内田裕介(Ucci))
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