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ライフ #「ゴミ屋敷」孤独な部屋の住人たち

「3日後にアパート退去」"4トンのゴミ屋敷"の顛末 40代1人暮らしの男性が片付けを依頼したワケ

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片付けは2日間に分けて行った。1日目に出た紙類のゴミをリサイクル業者へ持って行くと、総重量はなんと4トンもあった。それだけの重さが部屋の中にありながら床が抜けなかったことに驚きだが、この量のゴミを1人で、仕事の合間に片付けるのはかなり厳しいだろう。しかも期日が迫っていたのなら、ほぼ不可能に近い。

トラック3台でリサイクル業者へ運んだゴミの総重量は4トンにもなった(写真:「イーブイ片付けチャンネル」より)

遅くとも2週間前には見積もりの連絡を

男性からイーブイに連絡があったのは、ある週の月曜日だった。なんでも「今週の土曜まで」に退去を命じられているという。ほかの住人はすでに全員が退去を済ませ、男性1人だけが取り残された状況だった。とりあえず引っ越し業者を呼ぶも、「こんな状態では引き受けられない」と断られてしまった。

清掃業者によって違うが、イーブイの二見社長は「理想は1カ月前、遅くとも2週間前には連絡をしてほしい」と話す。それには理由がある。

「期日が迫って慌ててしまうと、冷静な判断ができないことがあるからです。私たちがゴミ屋敷の片付けをする際は、“いるモノ”と“いらないゴミ”をしっかり依頼者様に聞き取りをするのですが、そのためには時間的にも精神的にも余裕が必要なんです」(二見社長、以下同)

ゴミ屋敷の住人が片付けに至るキッカケは、今回のように“必要に迫られて”片付けざるを得なくなったケースがほとんどだ。解体や工事による退去、新生活に向けた引っ越し、点検に来た業者が部屋の状況を大家に報告したことでゴミ屋敷であることが発覚することもある。しかし、人に頼ろうとはせず自分の力だけでなんとかしようとしてしまう。そして、土壇場になってにっちもさっちもいかなくなる。

「今回はたまたまスケジュールに空きがありましたが、以前、退去日の3日前に依頼の連絡をいただいたときはどうしても日程が空いておらず、お断りするしかありませんでした。業者に気を遣う必要なんてありません。とりあえず無料の見積もりを頼んでみて、依頼するかどうかは後で決めればいいんです。予算に限りがあるのなら、その予算でどこまでやってくれるか見積もりを立ててもらえばいいと思います」

飲み残しなどの水分を吸ったゴミが散乱する台所。床にはカビのようなものがこびりついていた(写真:「イーブイ片付けチャンネル」より)

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【この案件で男性が支払った額は約32万円】

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