名鉄揖斐・谷汲線、残っていればLRTに進化したか 岐阜市の郊外路線「廃止後」継いだバスの現状

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名鉄揖斐線廃止区間のうち、岐阜市内―黒野間の代替交通は、名鉄グループバスホールディングス傘下の岐阜乗合自動車(岐阜バス)が担っている。

JR岐阜・名鉄岐阜―忠節―北方バスターミナル―大野バスセンター間の系統と、JR岐阜・名鉄岐阜―忠節―北方バスターミナル―イオンタウン本巣―パレットピアおおの間の系統が、現在、実質的に名鉄揖斐線の代替路線である。合わせて「大野忠節線」と呼ばれる。

そのほか、北方バスターミナルで分岐して大型商業施設のモレラ岐阜に発着。一部は大野バスセンターまで足を延ばす「モレラ忠節線」も利用できる。

揖斐線代替系統のバス
旧忠節駅付近を走る名鉄揖斐線の代替系統(筆者撮影)

起点となるJR岐阜は駅北側にバスターミナルが整備されている。少し離れた名鉄岐阜駅との連絡は駅前の通りに設けられたバス停に発着することで図られており、大野忠節線、モレラ忠節線は駅南側にある岐阜バスターミナルには入らない。JR駅前には揖斐線・岐阜市内線直通急行に使われていた1926年製のモ513が、丸窓など特徴的な当時の姿のまま保存されている。

大野忠節線は日中、1時間間隔運転が基本で、大野バスセンター行きとパレットピアおおの行きが交互に走る。これにモレラ忠節線がやはり1時間間隔で加わり、両系統が分岐する本巣消防署前までは毎時2本運転が基本である。多くの時間帯では北方バスターミナル発着便などが加わって、毎時3本となり、都市近郊路線としてはまずまずの運転本数と言えよう。

バスに「新快速」がある

朝ラッシュ時はJR岐阜行きをさらに増発。岐阜着朝7時台が7本、8時台は5本が設定されている。珍しいのが「新快速」だ。ほかの系統にも存在するが、モレラ忠節線では平日朝に大野バスセンター発モレラ岐阜経由が2本走り、忠節―JR岐阜間の途中停留所はすべて通過する。

ただ、渋滞だけはいかんともしがたいようで、私が訪れた日は忠節7時43分発のはずの新快速が、10分以上遅れて忠節を通過していった。市内方面も長良川を渡る忠節橋がネックになっており、バス優先レーンも設定されているが道路の混雑は激しい。

岐阜バスの新快速
岐阜バス独特の新快速(筆者撮影)
大野バスセンター行き岐阜バス
北方バスターミナルに到着する大野バスセンター行き(筆者撮影)
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