小野寺元防衛相、G7広島サミットは「歴史的」 橋下氏は「核抑止力が必要とはっきりした」

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(画像:FNNプライムオンライン)

戦争遺産どう残す

橋下氏:僕は戦争遺産に対する日本政府の対応には怒り心頭だ。1970年代、1980年代はまだ街中に戦争遺産が結構残っていたが、次々と撤去されてなくなってしまっている。戦争遺産は被害を表すもの、加害を表すもの、いろんな考え方があるが、もう一つ重要なことはその当時の国民に対して祈りを捧げる、感謝の念を申し上げること。そういう対象が戦争遺産だと思う。日本の国会議員は特に靖国神社に対してはものすごい熱がある。靖国神社も大切だ。兵士に対して尊崇の念を表わすというのは非常に大切なことだ。

それと同等のものが戦争遺産だ。ここに当時の国民の魂が込められている。いろいろ聞いたところによれば、1兆円もあれば、日本の各地にある戦争遺産をきちんと保存して内部を公開できるぐらいにはなるという。沖縄のガマ、自然の洞窟、も本当に大変な悲惨な歴史があるが、これも今立ち入り禁止状態になっている。日本政府は何やっているのか。日本各地に陸軍墓地がある。雨風にさらされて悲惨な状況だった。でも、安倍総理と菅官房長官(いずれも当時)が予算をつけて整備にとりかかった。

僕の地元にも高射砲陣地跡地というものがあったが、全部撤去されてしまった。防衛予算5年間で43兆円。国防は装備だけではなく国民の気持ち、思いというものも重要だ。当時の国民に感謝の念を示して祈りを捧げ、我々も国民を守っていく、政治家も国民を守る、将来世代を守るという、そういう強い決意を表すために戦争遺産を保存する。この陸軍被服支廠も1棟5億円ほど。3棟、4棟で20億円ぐらいだ。広島県に出させるのではなく、こんなの国の予算からしたら大したことないではないか。政治の決断でぜひ戦争遺産の保存に舵を切ってもらいたい。

小野寺氏:私は全国の戦争遺産、旧軍の墓地・施設などを見て回ることもある。地元の皆さんが保存会を作って自ら募金を集めて保存しようとやっていることがたくさんある。頭の下がる思いだ。戦争がいかに悲惨なものか、二度とあってはならない、そういう思いで後世に残すものは残すべきだと思っている。

この建物は被爆建物ということで、原爆の悲惨さを伝えるものだ。保存については広島県と国が協議を始めていると聞いている。できるだけ後押ししていきたい。戦争は二度と起こしてはいけない。そのための歴史的なものとして、全国にあるものもしっかり見直していきたい。これは安倍総理、菅さんの熱い思いでもあったので、私どももそれをしっかり受け継いでいくことが大事だと思っている。

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