女子アナの交際報道が絶対にやまない複雑な理由 なぜ芸能人より"女子アナ狙い"なのか

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もともとアナウンサーは自由度の低い職種。台本どおりに進行するのはもちろんですが、それ以前に担当番組は基本的に選べないし、他局の番組や他社のイベントなども出られません。実際にこれまで取材で「報道がやりたいけどバラエティーが多い」「もっとチャンスがあればインタビューやリポートの技術を磨いていきたい」などの声を何度も聞いてきました。

また、よくあるのが「進行役を任され、やりがいを感じているのに、後輩アナウンサーと代わらなければいけない」というケース。たとえば各局の長寿番組では、「MCやレギュラー出演者は変わらないのに、女性アナウンサーだけは定期的に代えていく」というケースが当然のように見られます。

さらに会社員であるため、20代で広報、総務、営業、事業などの他部署に異動する女性アナウンサーもいました。ただ、学生時代から専門的なスキルに特化して活動してきただけに、他部署での仕事は簡単ではないでしょう。

それでも、フリーアナウンサーとしてやっていくのは難しそうだし、芸能人としてのスキルを磨いてきたわけでもない。また、大企業の社員であることは変わらないのに、メディアや世間から「左遷」と言われ、「アナウンサー失格」のレッテルを貼られてしまう。まるでアスリートが引退後のセカンドキャリアに悩むように、女性アナウンサーたちも専門職を追求してきたからこそ身の振り方が難しいのです。

「自由度の低い職種」という点は仕事だけでなく、プライベートも同様。事実、これまで早朝や深夜の番組出演で昼夜逆転している人を筆頭に、不規則な勤務時間で「一般人よりプライベートは地味です」と苦笑いする女性アナウンサーに何度も会ってきました。

体調や声の管理などのプレッシャーがプライベートにも及ぶうえに、ストレス発散で気軽に同僚と飲みに行くことも簡単ではない。もし撮られたら「調子に乗っている」と言われてしまうし、誤解されて交際報道になったら困る。それどころか、通勤、ランチ、休日などですら「撮られるかもしれない」というストレスで、自ら行動制限している人もいるようです。

なぜ芸能人より女子アナ狙いなのか

先日話したある女性アナウンサーが「以前インタビューしたことのある俳優の〇〇さんをプライベートで見かけたんですけど、撮られたらいけないので、気づかれないように逃げました」と言っていました。女性アナウンサーの中には、「とくにタレント、アスリート、アーティストなどとは仕事以外の場で話さないように気をつけている」という人もいるのです。

週刊誌をはじめメディアの人々は華やかな姿だけでなく、そんな女性アナウンサーの地味な生活や悲哀も知っているからこそ、彼女たちを報じようとする傾向があるのでしょう。

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