「産後ケアホテル」を立ち上げた女性が描く未来 自分だからこそやるべき「仕事」を見つけたい
事業責任者として働いていると、忙しい時期もあるし、自分の非力さを痛感させられるような大変なことも多々あります。
それに、産後ケアの仕事が「やりたいこと」なのかっていうとちょっとニュアンスが違う。
「自分が仕事としてやるべきことがこれだ」
好きだから、楽しいからやりたいんじゃなくて、「自分が仕事としてやるべきことがこれだ」と思えるからまっすぐに向き合える。
だから、つらいことがあっても「自分らしく働けている」と言い切れるんだと思います。
最近は、ワークライフバランス重視の人も多いと思うのですが、個人的には仕事とプライベートがあいまいなくらいがちょうどいい。
「仕事は仕事」と割り切って生きるよりも、プライベートの時間にも仕事のことを自然と考えたくなってしまうような、それくらいの使命感を持って取り組めることがあるときの方が、人生の充実感が大きいんです。
ワークライフバランスより、ワークライフインテグレーションの方が自分らしいと感じますね。
「そういう働き方・生き方がいい」と思えるようになったのも、20代で120%の力を振り絞って仕事をするような経験だったり、挑戦する生き方を体験できたりしたからこそだと思います。
人は自分の過去の経験の中でしか「合う・合わない」「いい・悪い」が判断できませんから、「これは違うな」というものも含めて自分の身をもって知るしかない。
ですから、20代で積んだ経験は一つも無駄にならないし、逆に言えば、「自分らしい未来」を見つけるのに、近道なんてない。
経験の引き出しを増やし続けることでしか、自分が納得できる未来は見つからないと思います。
産後ケアを日本で当たり前の選択肢に──。ようやく見つけた人生を懸けて取り組みたいミッションは、まだまだ始まったばかり。
「産後が楽しかった」と感じられるお母さんをもっと増やしていきたいから、『マームガーデン』の全国展開にも挑戦してみたい。
夢は膨らんでいくばかりなので、一つ一つ、実現していけたらと思います。
取材/栗原千明(編集部) 文/まゆ 撮影/洞澤 佐智子CROSSOVER)
産後ケアホテル『マームガーデン葉山』事業責任者(グループ会社:株式会社NSグループ)、幼稚園教諭第一種、保育士。国際女性デー『HAPPY WOMAN AWARD 2023 for SDGs』個人賞を受賞。『カラオケパセラ』、『アンダリゾート』など20業種のサービス業を手掛ける株式会社NSグループにて、2016年に保育園を立ち上げた後、21年12月に日本最大の産後ケアホテル『マームガーデン葉山』を立ち上げる ■Twitter
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