【産業天気図・建設機械】各社主要拠点はおおむね復旧、夏以降に震災復興需要、海外需要も旺盛

景況感の展望
11年4月~9月 10月~12年3月

建設機械業界の景況感は、2011年4月~9月(前半)が「横ばい」、10月~12年3月(後半)が「上向き」に改善する見通しだ。東日本大震災で主要企業の生産拠点も被災したが、4月上旬までにおおむね復旧している。夏以降には被災地復興需要で国内新車販売が見込めるほか、新興国など海外需要は変わらず旺盛だ。ただ、夏場の電力供給体制と、部材メーカーの供給動向は懸念として残る。
 
 コマツは栃木県、茨城県、福島県の4工場が被災。また、石川県と大阪府の2工場も震災直後、部品調達の問題で一部ラインを停止した。合計6工場に震災の影響が出たものの、4月上旬現在、全工場が生産を再開している。一部のラインで補修・点検を継続しているため、6工場の平均稼働率は震災前の水準に戻っていないが、海外工場も多数抱えることを考慮すると、生産停止による連結業績全体への影響は今のところ軽微とみられる。

国内2位の日立建機は、茨城県内の5工場が被災、生産停止した。5工場はすべて生産を再開しており、4月中旬にも震災前の稼働率を回復できる見通しだ。5工場が立地する地域では、被災地に対する配慮から電力制限が行われていないことも、早期の生産再開に追い風となっている。直接取り引きしている部品サプライヤーの間にも甚大な被害を受けているところはないようだ。

自動車や電機などの業界と比べると、建機業界の被災状況は比較的軽微だったといえる。さらに今後は、被災地復興需要で各社の国内新車販売が増加する見通し。現在も被災地ではがれき撤去などで建機が使われているが、これらはすでに販売済みのレンタル機のもよう。各社の新車販売が本格的に動くのは、なんらかの政府予算が執行され、被災地のインフラ整備工事が始まる今夏以降ごろだろう。

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