東大合格者が実践、受験で成果出せる「睡眠のコツ」 「寝る間も惜しんで勉強」は本末転倒になる懸念

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受験は「マラソン」です。一気に勉強していい点が取れるのは学校の定期テストくらいのもので、数週間本気で勉強すればいい大学に受かるというわけではまったくありません。それが受験の大変なところです。

どんなに能力がある人間でも、1カ月本気を出すだけで合格を手にできる人なんていません。1年、2年といった長い年月努力し続ける必要があります。50mを非常に速く走れる人だったとしても、20kmその走力を持続させることはできませんよね。むしろ、最初の50mで力を使い果たしてしまってコースアウトしたら、なんの意味もないのです。

成績を上げたいのであれば健康な状態を継続する

短距離走のように無理をしてもあまりうまくはいかず、長く走り続けることが大事になっています。またマラソンって、1回走るのをやめてしまうと、そこから走り出すのってとても難しいですよね。身体がついていかなくなってしまいます。

『無理せず自然に成績が上がる勉強のトリセツ 東大生の合格手帳術』(日本能率協会マネジメントセンター)。書影をクリックするとアマゾンのサイトにジャンプします

無理に睡眠時間を削っても、風邪をひいてしまったりしては本末転倒です。そちらのほうが、結果的に勉強時間が減ってしまいます。

急がば回れ、といいますが、勉強して成績を上げたいのであれば、いかに健康な状態で物事を継続できるかが大事なのです。

そしてそのために重要なのは、「いつもどおり」です。毎日一定の時間に起きて、生活のリズムを整えること。朝起きる時間を統一するのは、その「いつもどおり」を担保するための行為だといえます。

ということで、睡眠時間を削らず、しっかり朝起きる時間を統一し、努力を継続できるようにすることを意識してみてください。親御さんは、子どもに無理をさせないようにして、一定の睡眠時間を取らせるようにしてみるといいと思います。

西岡 壱誠 現役東大生・ドラゴン桜2編集担当

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にしおか いっせい / Issei Nishioka

1996年生まれ。偏差値35から東大を目指すも、現役・一浪と、2年連続で不合格。崖っぷちの状況で開発した「独学術」で偏差値70、東大模試で全国4位になり、東大合格を果たす。

そのノウハウを全国の学生や学校の教師たちに伝えるため、2020年に株式会社カルペ・ディエムを設立。全国の高校で高校生に思考法・勉強法を教えているほか、教師には指導法のコンサルティングを行っている。また、YouTubeチャンネル「スマホ学園」を運営、約1万人の登録者に勉強の楽しさを伝えている。

著書『東大読書』『東大作文』『東大思考』『東大独学』(いずれも東洋経済新報社)はシリーズ累計40万部のベストセラーになった。

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