日本株の崩落が、いよいよ始まった? 米ドル安をめぐる「2つの謎」は解けるか
株価はいったん回復後大幅下落ではなく、すでに下落?
日経平均株価は、4月10日(金)に一瞬2万円を超えた後、頭が重いながらも底固い推移を続けていたが、残念ながら地すべりを始めたようだ。
前回のコラム「マーケットの大波乱はいつ起きるのか」では、足元の米国株や米ドルの「疲れ」は、厳冬による米景気指標のいったんの「おじぎ」や、「米国しか買うものがない」というシナリオが行き過ぎたもので、「米国市場が少し休めばいずれ明るくなる」と述べた。
加えて国内では、5月上旬までに発表される企業決算の内容を好感し、日経平均は一度2万円を超えるとの予想を披露した。ただしその後、5月中旬から株式市場は大波乱に見舞われる恐れがある、とも解説した。
その一方で同コラムでは、最後の段落で、ギリシャ問題の悪化前倒しなどで、調整が早めに始まる可能性も否定できないとし、「目先の国内株価上昇による利益を欲張らず、防衛的に現金保有をゆっくり増やしていってもよいと考えている」とアドバイスした。
どうも、ここで懸念していた、「調整が早めに始まり、ずるずるとした下落基調からそのまま大幅下落」というシナリオの確度が高まってきたようだ。
そうした悪い変化を感じさせるのは、先週金曜日(4月17日)の米株安もさることながら、それ以上に、米ドル安がじわりと進み始めたことだ。米ドルは、対円のみならず対ユーロでも、対原油でも、安くなり始めている。
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