軽トラや右ハンドル車がアメリカで密かなブーム どうやって日本車を輸入し、乗っているのか?
だが、先ほど述べたもう1つの問題である、住んでいる州で登録ができるかどうかは、輸入できるかどうかとは別問題。アメリカには日本のような車検制度はなく、登録上もハンドル位置は問われないのだが、ただひとつ、州ごとに定められた排ガス試験はクリアしなければならない。とくにJCCSの開催地でもあるカリフォルニア州は排ガス規制がきびしく、EPAが定める基準よりもきびしい基準が設けられている。
結論はケース・バイ・ケースと書いたのもそれが理由で、公道を走ることができるかどうかは、その個体が排ガス試験をクリアできるかどうかにかかっているのだ。軽自動車に関しては、州によって比較的簡単にパスできるようだが、スポーツカーはハードルが高く、エンジンをオーバーホールするなど、それなりに手間と費用をかける必要があるようだ。
コレクションや私有地のみでの走行という割り切りも
ただ、そもそも趣味性の高いモデルに関しては、あくまでコレクションと捉えているオーナーが多いのも事実。そういった人たちは、JCCSのようなイベントに参加するとき、またサーキットを走るときだけトレーラーで牽引すればいいので、登録する必要もないと割り切っているようだ。
また、軽トラなどは牧場経営者が広大な敷地内の移動に使ったり、猟銃を携えて狩猟を楽しむのに使ったりと、あまり日本人の発想にはない用途もある。それもまた私有地を移動するだけなので登録する必要もない。
そのように、日常的に乗れなかったとしてもほしくなる軽自動車や右ハンドル車。アメリカの旧車マニアにウケているのは、「それがそこにしかないから」と蒐集欲を激しく刺激するからにほかならない。
記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
印刷ページの表示はログインが必要です。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
無料会員登録はこちら
ログインはこちら