世界が認める「飛騨高山バーガー」とは何者か 外国人観光客が殺到する異色グルメスポット
ハンバーガーを食べると、まず舌はレタスのシャキパリの触感と出会う。次に、トマトの酸味ですっきりさを感じ、最後に肉汁たっぷりの肉にたどり着く。つまり、すべての食材の味が相乗効果を産む。まさに、黄金比を持つ究極のハンバーガーなのだ。
さらに人気の理由が、外国人に取材する中で明らかに。それは、高山に訪れるタイミング。「サムライルート」や「昇龍道」など1週間から10日程の日本観光で高山へ訪れるのは、中間の大体5日目くらい。そろそろハンバーガーが食べたくなる頃だという。
さまざまな観光地で日本食を食べつくした頃、そろそろ故郷の味が恋しくなったなというタイミングで高山に到着する。つまり日本人が海外旅行の途中で無性に日本食を食べたくなるあの感覚と同じで、外国人も高山で無性にハンバーガーが食べたくなるのだ。
クセになるフレンドリーな接客
取材をする中でわかったのが、店内の西洋風のインテリアは、実はほとんどが外国人観光客にもらったものだという。リピーターが多いこのお店では、お土産をもらうことも不思議ではないが、観光客と店員という間柄でそこまでの関係性はありえない。
その秘密は、店員のフレンドリーな接客にあった。お店をオープンした当初、3年ほどは客がなかなか入らず苦しい時期を過ごしたという。しかし忙しくない分、来たお客さん一人ひとりに丁寧な接客ができたという。そんなお客さんとのかけがえのない時間のおかげで、こだわりのハンバーガーは評判が評判を呼び、外国人観光客が増えたのだという。
ときにはその日会った初めての観光客と、一緒に温泉に行くことも。「おいしいものを食べてもらいたい」、そんなこだわりから、妥協を許さず究極のハンバーガーを作り続けた。その結果が今にある。
外国から観光客がわざわざ食べに来るという究極の食が飛騨・高山にはあった。「美味しい」は国境を超えるのだ。
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