やる気がなかった女子がすぐやる人になったコツ 「面倒くさがり」は性格のせいではなかった

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つい、先延ばししてしまう仕事、なかなか集中できない仕事は誰にでもあるものです。

そんなときは、たとえば、「集中力が必要な企画系の仕事は、お気に入りのスタバでしかしない」「アポ取りは使っていない会議室で行う」などと決めて、そのマイルールをできるだけ守るようにします。

このように、同じ場所で同じ仕事をしていると、「スタバに行くと、企画が浮かぶ」ということが徐々に脳に刷り込まれていきます。そして、同じ行動を続ければ続けるほど、その刷り込みが強化されていきます。すると、スタバに着くとすぐ脳が企画立案モードに切り替わるので、スムーズに着手できるようになるのです。

この効果を、心理学の世界では「アンカリング(条件付け)」と呼んでいます。アンカリングは、場所だけでなく「時間」にも有効です。ですから、「企画立案は、平日の午前中に会社近くのスタバで行う」など、時間帯も決めることでより効果が上がります。

すでに習慣化していることに新習慣をくっつける

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アンカリングを活用できるシーンは、「場所」と「時間」だけではありません。勉強、読書、日記、筋トレなど、なかなか習慣化できない行動を習慣づけることにも役立ちます。

具体的には、「歯磨きをした後に → スクワット1回」「通勤電車に乗ったら → 本を開く」といったように、すでに習慣化していることの直後に、「新しく習慣化したいこと」をくっつけてしまえばいいのです。

ポイントは、すでに習慣化している行動の最後と、これから習慣化したいことの最初の行動を明確にすることです。たとえば、単に「歯を磨いたらスクワットをする」とするのではなく、「歯ブラシを棚にしまったら、スクワットを1回する」といった具合です。

今回は、「10秒アクション」と「アンカリング」についてお伝えしました。ちょっとしたコツで先延ばしグセを直して“すぐやる人”になることができます。ぜひ、実践してみてください。

大平 信孝 メンタルコーチ

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おおひら のぶたか

株式会社アンカリング・イノベーション代表取締役。メンタルコーチ。中央大学卒業。長野県出身。会社員時代、自身が部下育成に悩んだ経験から、脳科学とアドラー心理学を組み合わせた、独自の目標実現法「行動イノベーション」を開発。部下育成のためのメソッド「行動イノベーション・トーク」を広めるべく、「行動イノベーションアカデミー」を運営。これまでサポートしてきた企業は、IT、通信教育、商社、医療、美容、小売りなど40以上の業種にわたる。主な著書に、『本気で変わりたい人の行動イノベーション』(秀和システム)、『先延ばしは1冊のノートでなくなる』(大和書房)、『指示待ち部下が自ら考え動き出す!』(かんき出版)など。

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