日本人が持つ「太りにくくなる菌」効果が出る食品 最新調査でわかった「日本人とやせ菌」の関係

「日本人の腸には“やせ菌”はいない」という大誤解
「デブ菌」「やせ菌」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。前者は太りやすくなる菌、後者は肥満を抑制する効果がある菌を指し、いずれもネット検索すると多様な情報が出てきます。
その中で、やせ菌としてよく紹介されるのが、「アッカーマンシア菌(Akkermansia muciniphila)」です。アッカーマンシア菌は欧米人、特にヨーロッパ人が多く保有する菌で、2021年には低温殺菌したアッカーマンシア菌が「肥満をコントロールする食用菌」として欧州食品安全機関(EFSA)に承認されました。
日本でも「アッカーマンシア菌が腸内にいるか調べるサービス」や「アッカーマンシア菌を増やすためにはどうしたらいいか」という記事も散見されます。
しかし、われわれの研究で調べた限り、日本人で「腸内細菌のうち、1%以上をアッカーマンシア菌が占める」という人は10%程度にすぎません。もともと腸内にいる菌であれば食生活を改善することで増やすことができますが、いない菌を定着させるのは至難の業です。
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