この原稿は神戸・三ノ宮のホテルで書いている。あいにくの小雨模様ではあるけれども、関東では散ってしまった桜がこちらではまだ残っていて、道行く人たちを楽しませている。
メリケンパークでは、豪華客船が停泊している姿を見かけましたぞ。3年前の横浜港でのダイヤモンド・プリンセス号を思い出すと、感慨深いものがありましたな。
欧米金融機関の破綻と救済措置をどう捉えるか
それにしても関西には、外国人観光客がいっぱい来ている。新幹線に乗れば京都駅で文字どおりドドドッと降りていったし、新大阪駅では巨大な荷物を抱えたご一行が、タクシー乗り場で行列を作っていたのを見かけたぞ。しみじみ新型コロナは遠くなりにけり。この春は「平常への回帰」を楽しむ日々となりそうだ。
というのは大いに結構なことなのだが、3月に起きた一連の欧米金融機関の経営破綻や救済措置をどう考えればいいのだろうか。4月になったら小康状態となって、「どうやら危機は峠を越えた」とばかりに株価なども戻している。しかるにこれで「すべては元どおり」とはなりそうもない。あらためて先月の出来事を思い出してみよう。
FRBが救済策として”BTFP”を新たに設定
それに続く3月21~22日のFOMC(連邦公開市場委員会)は、当然のように0.25%の利上げを決めた。「金融行政(銀行救済)と金融政策(金融引き締め)は別物」ということのようである。
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