日経平均は「4月の激しい攻防戦」後どうなるのか 「GW前に2万9000円台到達」への期待が高まる

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落ち着きを取り戻したニューヨーク市場。4月の日本株は勢いを増している買い勢力と、売り勢力の「激しい攻防戦」も予想される(写真:ブルームバーグ)

マーケットアナリストという仕事をしていると、時間の経つのが本当に速い。1週間などは瞬く間で、1カ月もひと呼吸といった感じだ。

したがって、「2023年が始まったと思ったらもう4月になっていた」と気づいたとしても、まったく不思議ではない。この感覚は証券業界人の共通の認識のようで、筆者の年齢のせいではないと思っている。

4月は「激しい攻防戦」になりやすい

そうはいっても、4月はやはり「エポック」(特別な時期)である。咲いた桜がはらはらと散り、子供たちは新学期のスタートに胸を膨らませる。多くの企業人も新会計年度の始まりで、実質的な2023年度突入に緊張していると思う。

当然、株式市場も大きく動き出すときだ。日本の場合は5月の連休があるので、「その前に2023年度の形だけでも作っておこう」と業界人は最初の勝負に出る者も多い。つまり、会計年度の初めにもかかわらず、4月は激しい攻防戦が展開されることが予想されるのだ。

とくに、2023年大発会の日経平均株価は前年末比377円安の2万5716円で始まったが、直後の急上昇で3月には2万8000円台に乗せた。投資家の期待が大いに高まったところに、予期せぬ欧米の銀行不安で2万7000円割れ。だが、その波乱を乗り越えての3月末の2万8000円回復は、ファンド筋を含めて、否が応でも投資家のアドレナリンが上がるところだ。

FRB(アメリカ連邦準備制度理事会)は「何が何でも金融不安は起こさせない」として、短期間に約3000億ドル(約40兆円)も資金を放出した(新設したBTFPプログラムや破綻銀行の業務継承ブリッジバンクなどへの資金供給など)。この動きを見て、投資家は不安を抱えながらも「先は見えた!」と突き進むはずだ。

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