地価急騰の木更津、移住者引き寄せる納得の理由 都心も通勤圏、自然環境と商業施設が充実

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②相次ぐ大型商業施設の集積

三井アウトレットパーク、コストコ木更津倉庫店から、計画中の木更津ゲートウェイ・ヴィレッジまで郊外型の大型商業施設が充実している。もちろん、コンビニもそろっている。

③住宅コストの安さ

木更津市の公示平均価格はまだ3万円台。当然、新築の戸建て住宅も都内とは比べ物にならないほど安い。ネットで調べると、金田東地区の物件は新築だと4600万円(4LDK土地168平方メートル、建物110平方メートル)とそれなりの価格だが、コストコから車で10分ほどの木更津市高柳の土地233平方メートル、建物面積106平方メートルの4LDKの物件(木造2階建)の販売価格は、なんと2840万円である。

④恵まれた自然・レジャー環境

東京湾に面している木更津(金田地区)は目の前が海。南へ行けば房総の豊かな海がある。釣り、カヤック、海水浴、潮干狩り、キャンプと楽しめるレジャーは豊富。市内には太田山公園、金田さざなみ公園など大きな公園も多い。温泉と里山の自然、渓谷美を堪能できる養老渓谷も近い。そのほか近隣にはマザー牧場、ゴルフ場などのレジャー施設もある。

また、市内にある「ポルシェ・エクスペリエンスセンター東京」はポルシェのスポーツカーの運転を体験できる日本で唯一の施設だ。

⑤子育て環境の改善

2022年4月には民営化した保育園が2カ所、新規開設の保育施設が4園、それぞれスタートした。その結果、待機児童数は6人(2022年4月1日)と、前年の90人から激減した。

コロナ禍でリモートワークが普及したことで、通勤時間の無駄を改めて痛感したビジネスマンは多いだろう。ライフスタイルや価値観が確実に変わってきている。

一方、感染が収まってきている中でもリモートワークを併用している会社は結構あり、大手企業を中心にという限定条件は付くが、柔軟な働き方を選択できる環境が整いつつある。住宅コストが高い都心や都内にこだわる必要はなくなってきている。こうした複合的な要因が、木更津人気を高めているのではないだろうか。

山田 稔 ジャーナリスト

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やまだ みのる / Minoru Yamada

1960年生まれ。長野県出身。立命館大学卒業。日刊ゲンダイ編集部長、広告局次長を経て独立。編集工房レーヴ代表。経済、社会、地方関連記事を執筆。雑誌『ベストカー』に「数字の向こう側」を連載中。『酒と温泉を楽しむ!「B級」山歩き』『分煙社会のススメ。』(日本図書館協会選定図書)『驚きの日本一が「ふるさと」にあった』などの著作がある。編集工房レーヴのブログでは、最新の病状などを掲載中。最新刊は『60歳からの山と温泉』(世界書院)。

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