もちろん会社の不祥事などで暴落しているにもかかわらず、思考停止で全く売却するなということではありません。売り時は考えましょう。
例えば、投資資金全体の10%以上の損が発生する場合や、株価が1日で20%も下落する場合は逃げるべきです。2022年に業績の鈍化で大暴落した米国株のMeta(Facebook)のように、米国株は1日に10〜20%も下落することがあります。この場合は状況が変わりすぎているので、逃げましょう。
他にも、損切りラインを設定するよりも前に、投資理由を改めて考えることが大事です。株価が一時的にあなたの思惑と違った方向に動いていても、企業業績が問題ない、投資理由が変わらない場合は持ち続けてもよいです。
逆に短期的な業績成長を見込んで投資をしたのに決算が悪かったり、その会社の事業自体が成り立たなくなるような場合は、状況が変わっています。
わかりやすいのが、新型コロナウイルスの感染拡大。人の往来がなくなり、航空会社は顧客需要が消滅しました。近年でもAppleの広告トラッキング機能がユーザーによって選択できるようになりました。それによりTwitterやSnapchatなどアプリ内での広告で稼いでいたSNS企業が、大打撃を受けました。そのような事業環境の変化にも要注意です。
怖い時こそ「安心」の買い場、前のめりな時は「危険」な売り場
売買においてこの考え方は、最重要です。あなたが株を買おうとしているまさにその瞬間、必ず自分自身に問いかけてみてください。「今、私は恐怖を感じているのか、それとも希望や期待に満ちているのか…」。基本的に後者であれば危険サイン。すぐ買わないでください。
私は注文ボタンを押す際、手が震えるような恐怖を感じる時にのみ買います。それとは逆に、魅力に感じた株があって今すぐにでも買い付けたい、前のめりな気持ちの時は自制しエントリーを見送ります。
投資は基本的に人間の感情と逆のことをしなければなりません。大衆が本能的に恐怖を感じている時に買いに行き、大衆が前のめりで株を買いに来ている時は売らないといけません。
投資とは、現時点の株価から先の未来を予測するものです。当然、チャートの右端より先はまだ見えません。これから作られます。だからこそ、将来予測が外れる恐れが発生します。その中でも自分自身で考え、未来を当ててリターンを得るからこそ面白いわけです。
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